こうもり
笑って、歌って、最後は
みんな幸せになる
極上のオペレッタ
オペレッタ「こうもり(Die Fledermaus)」
――笑って、歌って、最後はみんな幸せになる極上の喜劇――
「オペラって難しそう」「長くて眠くなりそう」
そんなイメージを、気持ちよく裏切ってくれるのが
この《こうもり》です。
ウィーンが生んだ最高の喜劇オペレッタで、
笑い・勘違い・変装・恋・ワルツが、
シャンパンの泡のように弾けます。
作品データと時代背景
- 作曲:ヨハン・シュトラウス2世
- 初演:1874年(ウィーン)
- 舞台:19世紀ウィーン(上流階級の社交社会)
作曲家シュトラウス2世は、
「ワルツ王」と呼ばれた人物。
《美しく青きドナウ》で有名ですね。
当時のウィーンは、
舞踏会・仮面舞踏会・夜会が盛んな時代。
この作品は、そんな浮かれた社交界を皮肉たっぷりに描いた大人の喜劇です。

あらすじ
物語は、ちょっとした仕返しから始まります。
主人公 アイゼンシュタイン は、
昔、友人 ファルケ博士 を
酔いつぶれさせ、
こうもりの仮装のまま街に放置しました。
その復讐としてファルケは、
盛大な「仮面舞踏会」を仕組みます。
・夫は仮面で浮気気分
・妻も正体を隠して舞踏会へ
・召使いは主人のフリ
・刑務所に行くはずが、なぜか舞踏会
正体を隠したまま、
勘違いとドタバタが連続し、
最後にすべてが明らかになります。
でも――
誰も本気で責められない。
「悪いのはシャンパンさ!」
この一言で、
すべてが笑いに変わるのです。
登場人物と関係図
主要人物
- アイゼンシュタイン(夫):遊び好きで軽い性格
- ロザリンデ(妻):賢く芯の強い女性
- アデーレ(召使い):明るくちゃっかり者
- ファルケ博士:復讐を仕組む知的な策士
- オルロフスキー公爵:退屈を嫌う若き貴族
関係イメージ
ファルケ博士
↓(仕返し)
アイゼンシュタイン ── 夫婦 ── ロザリンデ
│
雇い主
│
アデーレ

この作品の魅力
① とにかく音楽が楽しい
難しいアリアより、
口ずさみたくなるワルツや重唱が中心。
聴いているだけで気分が上がります。
② 笑いながら人間が見えてくる
浮気、嘘、見栄、欲。
でもどこか憎めない。
👉 人はみんな不完全で、だから面白い
そんな優しい視点があります。
③ 初心者にやさしいオペラ
・悲劇で終わらない
・難解な哲学がない
・最後は必ずハッピーエンド
初めてでも
「また観たい」と思わせてくれます。
見どころポイント
- 仮面舞踏会の豪華な場面
- アデーレの明るく痛快な歌
- ロザリンデの“実は一番強い女性”ぶり
- 全員で歌う終幕の爽快感
ひとことで言うなら
《こうもり》は、人生を笑い飛ばすオペラ。
失敗しても、
ちょっとズルくても、
最後は笑って乾杯。
オペラって、
こんなに楽しくていいんだ。
そう思わせてくれる名作です。